TsubasaShinya.Tokyo~鍼灸を身近に感じるメディア~

鍼灸師目線で世の中のことを見ていくメディアです。経営のことや組織論などのカタい話から「やってみた」「いってみた」や「美人すぎる鍼灸師」などの情報を好き勝手にお届けしていきます。

「エンパワーメント」が鍼灸院運営に最適なので強く勧めたい

今の僕が別に何物だと言うつもりは毛頭ないが、こんな今の僕があるのは紛れもなく周囲のカッコいい先輩達のおかげである。

 

僕が尊敬する経営者やリーダーたちの考え方や人柄に触れていく中で培っていった考え方をややり方を、手探り状態で表現しながら組織の運営を行っていたさなかある一冊の本に出会う。

なんかよく読書家っぽいイメージを持たれるが、僕は「これぞ!」という本しか読まない。それよりマンガとケータイが好きなのだ。

ただ、その「これぞ!」という本がことごとく素晴らしいのだ。運よく。

 

今までなんとなくの感覚を頼りに手探りでやってたことや思い描いていた理想が、明確なハウツーとしてまるっとそのまま書いてある本があった。

それがこちら。

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日本では一般にはあまり馴染みのない「エンパワーメント」という概念について書かれたもの。

僕が頭の中で描いて実現しようとしていた「理想の組織像」というのがそこにはあった。

 

本書の原著はアメリカの経営学者ケン・ブランチャードが書いたもの。

知ったきっかけは、日本のリゾートホテルチェーン「星野リゾート」の星野佳路社長の組織論の記事をネットで読んでいて「うわ、すげえ。これだ。」と思ったこと。

すぐさま星野リゾートの組織づくりについてのアレコレをその日のうちに調べ、興奮ていた。

その星野社長にして「今の星野リゾートはこの本がなければ存在しなかった」と言わしめ、絶版となっていたこの本を監修して新版を出すに至った本だというのだからすぐさまポチった。

 

エンパワーメントとは

 

正直、あまり耳馴染みのない言葉だ。僕もこの本を読むまで全く知らなかった。

エンパワーメントの定義は本書によるとこうだ。

「エンパワーメントとは人が本来持つ知識や意欲などのパワーを引き出すこと」

なんだか東洋医学と似てる。

また、経営におけるエンパワーメントの本質は、

「全社員がオーナーシップを持つこと」だとも記されている。

 

要するに、

 

  • 全社員が経営感覚を持ち
  • 社員が自主性を持って意欲的に仕事に取組み
  • サービス品質・顧客満足度を高め
  • 高収益性・低コスト構造を作り出し
  • 市場の変化へ迅速かつ柔軟に対応し
  • 継続的にイノベーションを起こしていける

 

そうしたことをやらされるのではなく自律してやれる組織が「エンパワーメントされた組織」だという。

そりゃあ大変素晴らしいが、本当にそんなことは可能なの?と現場を運営したり部下や後輩を持ったことがある人間なら誰もが首を傾げるだろう。

 

答えは「イエス」だ。

 

実際にこのエンパワーメントをうまく実践している組織というと、先に挙げた星野リゾートがある。

1991年に業績不信に片足を突っ込んだ旅館を引き継ぎ、困難を乗り越えながら今のポジションに辿り着いたという星野リゾート。

僕がネットで見た記事に書いてあった象徴的な事例のひとつが「役職を立候補制にすること」だ。どの社員でも立候補可能で。

ざっくり言うと「はいじゃあホテルの責任者決めまーす。支配人ね支配人。やりたい人ー?」ということをやっているのだ。

どうだろうか。相当にブッ飛んでいる。

年二回あるこの立候補の機会になんと毎度30~40人もの人間が名乗りをあげ、自分の考えを表明するのだとか。

さらに驚くべきは、そうして挙がった候補者を、誰をリーダーにするのがふさわしいかそれぞれの候補者を分析してみんなで話し合って決めるのだとか。

実はそこが肝だそうで、リーダーになる人の長所・短所をみんなが理解した上で選出をするわけだから、選ぶ側にも「任命責任」のようなものが生じ、自分たちで選んだリーダーの短所はみんなで補っていこうという共通意識のもとでやっていくのだという。

目から鱗だった。「管理職に適した完璧な人間などいない」ことを逆手に取り、人事権を委譲することで暴走するどころか能力重視対年功序列の図式やチームの軋轢などの問題を一気に解消してしまったのだ。

 

また、外資ホテルグループの「サービス品質が高い」ことで名高いリッツカールトンでもこのエンパワーメントという考え方が浸透している企業だ。

リッツカールトンでは、全従業員に対し「一人につき一日2000ドルの決裁権」と「必要が生じた場合、通常業務から離れてもよい」という権限が与えられているという。

「世界一のサービス」を提供する為に、顧客の感動を生む為に、サービスを提供するスタッフにお金と時間を使う権限を与えたのだ。

東京から来た宿泊客が仕事の書類を忘れていることに気がついた従業員が、すぐさま持ち場を離れて客を追いかけ、新大阪から新幹線に飛び乗って東京の会社まで届けた。

 そんなエピソードも、こうした決裁権があるからこそ。

 

 

サービス提供者が決裁権を持つことについてを、本書ではこう表現している。

「買い物に行ったのに、店に着いたときにはタッチの差で閉店時間が過ぎていた。どうしても買いたい物があるのに、ドアは閉まっている。店内には店員の姿が見え、あなたはノックをするけれど、だれもこっちを向いてさえもくれない。店員たちは時計を気にしながらそわそわしていた。」

従業員側からすれば当然にも見えるし顧客側のワガママにも思えるが、経営者ならば「ちょっとなんだから、開けてあげて売ってあげたらいいのに...。」と思うのではないだろうか。

この問題について、本書では「悪いのは店員ではなく、店員にオーナーシップ(経営者感覚)を持たせていなかったオーナー」と結んでおり、もしオーナーシップがあったなら「顧客を喜ばせるために責任を持ってサービスを提供しただろう」と締めくくっている。

 

エンパワーメントにおいては、一般的な組織では末端扱いである「サービス提供の最先端」であるスタッフにこそ経営者感覚を持たせることが重要で、それこそが顧客満足を生むのだと考えている。

 

アメリカの高級食材を取り扱う大手スーパーチェーンの代表も

「エンパワーされた社員がいなければ増え広がっている店舗を経営することは不可能」

と言っている。

 

こうした事例を見れば、エンパワーメントがうまく実践されている会社は実際にあり、それらがとてもいい会社であるように思う。僕が思う「サービス」というのはこういうことだ!と。

いちいちその都度上にお伺いを立てないと気の利いたサービスが出来ないお店はテンポが悪くてどうにも。

 

エンパワーメントが組織にもたらすもの

 

具体的にエンパワーメントを行っていく為には「3つの鍵」が必要だとしている。

 

 

  • 第1の鍵 正確な情報を全社員と共有する
  • 第2の鍵 境界線を明確にして自律的な働き方を促す
  • 第3の鍵 階層組織をセルフマネジメントチームに置き換える

 

 

どういうことかは後述。

これがきっちりできると、組織はエンパワーされて自律していく。

組織はスリムでフラットになり、一人が何役もこなすようになる。

そう。

ナスDのように。

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この人ほんと凄い。エンパワーメントの化身。笑

 

エンパワーメントは「人が本来持つ知識や意欲などのパワーを引き出す」こと。

組織に属する人間のそれぞれが自主性を持って自らの能力を最大限に発揮し始めたら、いったいどんなところに辿り着けるだろう?

 

エンパワーメントは鍼灸師にこそ必要!?

 

同業の先生からよくスタッフ教育や採用の悩みを相談される。

 

  • スタッフの自主性がない
  • 頑張らない
  • モチベーションが低い
  • 文句や愚痴が多い
  • 仕事を任せてもこなせない
  • 離職率が高い
  • 採用難

 

etc...

だいたいこんなところ。

仮に新卒ピチピチの鍼灸師を志した人たちにこんな質問をしたら、どんな答えが返ってくるだろうか?

「もし仕事が選べるとしたら、立派な仕事をしたいと思うでしょうか?ほどほどの仕事をしたいと思うでしょうか?」

学校に通い、国家試験を受け、自分で選んだ仕事である鍼灸師。

果たして「頑張りたくない」と思う人が大半なのか?

そんな人たちが頑張れないのは一体どこに原因があるんだろうか?

 

それがわかれば、エンパワーメントされた鍼灸院に近づけるように思う。

星野社長は言った。社員が辞める原因をヒアリングしてわかったのは、組織に対する不満が圧倒的に多いことだと。

「やらされている人間」は

・どう時間をつぶそう

・帰りたい

・給料が少ない

・上司うざい

なんてことを考えがち。

 

そんな雰囲気の充満する組織に「エンパワーメントだ!」とか言っても糠に釘、のれんに腕押し。

どうせなら仕事を面白くしたい。本来、人間というのは自分で考えて行動することは楽しいし、問題解決することに興奮する生き物なはずだ。

特に鍼灸師はそういう人間が多いだろう。

 

なのになぜそういう問題が起こるのか。

それは情報を持っていないから自分で判断できないことが多いからだ。

 

第1の鍵

本書ではエンパワーメントの第1の鍵として「正確な情報を全社員と共有すること」を説いた。

「正確な情報」の大部分はお金にまつわること。自分が働いている会社で利益が生まれる全貌を知り、その中のどの部分を自分が担い、どのくらい利益を生んでいるのか。またどのくらいコストをかけているのかがわかるわけだ。

本書では「正確な情報を持っていれば、人は責任ある仕事をせずにはいられない」としており、それは前述したリッツカールトンの2000ドルを見てみればわかりやすい。

2000ドル。日本円にして20数万円。

いくらバカでも、それが大金であることはわかるだろう。それを自分の裁量で自由に使っていいと言うのだ。

200円や2000円なら適当に使うかもしれない。しかし一人20万、十人で200万ともなれば、その金額が会社に与える影響がわかる。それを任せられるわけだ。

 

その使い道、ひいてはそうした責任を持って働くのは、紛れもなく当事者意識。オーナーシップだ。

 

「自分の取る行動により、会社の収益に影響が出る。またそこから自分の給与が支払われる」

そんな一見当たり前のことを、しっかり身をもって意識して働いている人間がこの日本にどれだけいるのかは実際疑問だ。

 

例えば、飲食店のホールのバイトが、自分の取る行動による利益や損失が即座にわかるのであれば、単価アップの為のささいな行動や声かけが生まれそうじゃないだろうか?

またクレームが発生した時に、自分がどこまでの対応をしても損失を出さずに済むかの判断が出来たら、素晴らしくないだろうか?

顧客獲得単価を知っていて、失客より再来店を促した方が店の利益になる!と判断し「次回の食事代タダにします!」と店長を通さずに即座に対応して失客を防げたりして。

 

しかし、本当に「正確な情報」を持っただけでそううまくいくのだろうか?

経営情報を知って、権限を持って、暴走したりする人間はあらわれないの?

 

第2の鍵

エンパワーメントの第2の鍵は「境界線を明確にして自律的な働き方を促す」ことだとした。

これはちょっと英語を訳したからかわかりにくい表現になっているが、要するには

「正確な情報を手にしてエネルギーを持ったスタッフを、方向づけて役割を認識させ、目標やイメージに向かわせること」といった感じ。

 

この項目の例に出てきたのがiPhoneのAppple社。

まだパソコンの普及していなかった当時のジョブズは

「全ての家、オフィスの全てのデスクにApple社のコンピューターが置かれている光景」という、当時からすれば夢物語のようなことを思い描き、それを会社のビジョンとした。いわば全体図だ。それをまず全社で丁寧に策定して浸透させた。

そうと決まれば、それを実現するために各部署で何をすべきか?という課題が次々に生まれる。それが部分図だ。

トップが全体図を提示し、それぞれの役割のもと部分図を描いていく。

その構造こそがこの第2の鍵の部分。

「企業がどこに辿り着こうとしているのか」というイメージに向かい、各社員が役割を担い、期日や目標を設定しながら自律して進んでいく構造。

 

鍼灸師は「一鍼灸師一流派」と称されるように、同じ会派にいても微妙にやり方や考え方が違う。

そんな鍼灸師は組織となれないのだろうか?いやそんなことはない。

「同じ理念」「同じビジョン」を抱いて、それぞれが役割を担うことで相互に補完し合いながら進んでいく。少なくともうちはそういう組織だと思っている。

まさに陰陽であり、五行じゃないかなあ。

「全社員が当事者となり、目標に向かう」とも言える。

 

でも、この場合「トップダウン」は邪魔なのだ。上からの指示がないと動けない組織構造はエンパワーメントの最大の敵ともいえる。

 

第3の鍵

エンパワーメントの第3の鍵は「階層組織をセルフマネジメントチームに置き換える」こと。

具体的には「上司に頼らずに仕事をする方法を部下に教えることからエンパワーメントがはじまる」という。

その象徴的な事例こそが、前述した「役職立候補制」なんじゃないかと思う。

年二回あるこの立候補の機会になんと毎度30~40人もの人間が名乗りをあげ、自分の考えを表明するのだとか。

さらに驚くべきは、そうして挙がった候補者を、誰をリーダーにするのがふさわしいかそれぞれの候補者を分析してみんなで話し合って決めるのだとか。

実はそこが肝だそうで、リーダーになる人の長所・短所をみんなが理解した上で選出をするわけだから、選ぶ側にも「任命責任」のようなものが生じ、自分たちで選んだリーダーの短所はみんなで補っていこうという共通意識のもとでやっていくのだという。

目から鱗だった。「管理職に適した完璧な人間などいない」ことを逆手に取り、人事権を委譲することで暴走するどころか能力重視対年功序列の図式やチームの軋轢などの問題を一気に解消してしまったのだ。

 リーダーをみんなでリーダーにし、チームは自分たちの手によって運営される。

ただ、やはり最初からいきなりフラットにしてもうまくいかないので、そこはマネージャーのポジションの働きが重要となる。

 

セルフマネジメントチームの最大の難関は

「言われたままに動く」ことに慣れたスタッフに意見を求めても身を固くして沈黙する

というような傾向にある。そりゃそうだ。今まで上司や教師の指示に従ってきた人間に対していきなり意見を求めたり自主性を求めるのは無理がある。

そうしたスタッフには、参加した会議などでそのスタッフの上司にあたる人間がさらに上の役職の人間や社長に対して率先して意見を主張したり社長の提案に意見する姿を見せたりして風通しのよさを体感させることが重要。

そうした雰囲気に慣れてきてポツポツと出てきた意見を、内容はさておき「考えた事自体」を評価し褒める。それの繰り返しあるのみだ。

それの積み重ねの先に、バイトであっても社長に意見を言える、

言いたいことを、言いたいときに、言いたい人に 言えるフラットな組織がある。

そういう風土のもとに、イノベーションは生まれる。

 

エンパワーメントはシンプルに言えば、

しっかり情報共有する・風通しを良くする・信頼して任せる

というサイクルをひたすらに繰り返すことだ。

 

マネージャーの仕事は、そのサイクルを支援し、励まし、徐々に自分の手を離していくことだ。

 

実現できるかどうかは、覚悟があるかどうか

 

上に述べたように、エンパワーメント自体の考え方ややることはシンプルだ。

ただ、実践するには多くの困難が待ち受けている。それでもやりきれるかどうかは「覚悟があるかどうか」だけにかかっている。

逆に言えば、何としてもやり遂げる覚悟さえあれば、必ずエンパワーメントは実現できる。

 

僕たちは先端技術に溢れる洗練された社会に暮らしているが「人間」「組織」に対しては旧態依然の稚拙な考えにとらわれている。

エンパワーメントはトップの考えから始まる。トップが考えを変えなければ何も始まらない。

組織構造のピラミッドを逆さにし、サービス提供の最先端にいるスタッフにこそ、情報と権限が必要なのだ。

 

商売とは顧客満足と利益を両立させること。

お金、設備、テクノロジー。たくさんのモノで溢れる現代だからこそ、活用すべき最大の資産は「人」だ。

エンパワーメントされた「人」で組織された集団が、どんな景色を見せてくれるのか。

想像もつかないが、ワクワクする事だけは確か。

 

以上。ここまでで6500文字に渡る本の紹介。笑

社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

  • 作者: ケン・ブランチャード,ジョン・P・カルロス,アラン・ランドルフ,星野佳路(監訳),御立英史
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2017/02/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

僕の今のチーム作りは、この本に全て詰まっていると言っていい。

 

そして、この本の最大の良いところはその読みやすさ。

物語調に進む本書は、読書が苦手なこもの鍼灸院のスタッフたちでもスラスラ読めて、また面白いのだ。

 

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弊社鍼灸師 島優太の感想。

「社員一人一人がオーナーの意識を持つ」ということは院長から本を読む前から聞いておりましたが実際、何をすれば良いのかがわかりませんでした。日頃から患者様のためにと行動しておりましたが、エンパワーメントを読んで患者様のためにオーナー意識を持つという意味を知れた気がします。僕が印象に残っているのは「正確な情報を常にインプットすること」です!

患者様と直接関わる人にこそ決定する勇気が必要。

オーナー意識とはそういうことなんだと教えられ、判断をしなければいけない材料として

・1人の患者様にお越しいただくのにどれだけのお金がかかっているのか?

・売上はいくらなのか?

・顧客満足度はどのくらい?

・リピート率は?

という情報は毎月変化するので常にインプットしておかないといけないと強く印象付けられました。 

本書を読んでからは「常にインプットし、患者様の不満がないよう状況判断を最速で行い顧客満足度を上げていこう」と考えております。

 

はい、書かされた感がすごい。笑

でも感想送ってーと言って5分くらいで来たので、大半は本音なんじゃないかな。笑

この島はつい数カ月前まで「生まれてこのかた活字だけの本を読んだことがない。マジ無理ッス。」という人間だった。そんな島がサービスに悩んでいたのでリッツカールトンの「サービスを超える瞬間」という本を勧めたら頭がパッカーンとなったそうで、今ではすっかり読書でインプットすることにハマっている。

驚くべきは文章能力の向上。まったく読める文章じゃなかった数カ月前に比較すると、やっぱ本読むと変わるんだなあと思う。

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間

 

 

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弊社管理職 樋口千尋の感想

新屋先生から勧められて読んだのですが、正直、経営本なんて読む気にもならなかったし興味もなかったんです(笑)

が、この本は面白くて、よく本を回すのを止めてしまうストッパーの私でさえけっこうすぐに読み終えました!

かなり読みやすいし、どんな職業・立場の人でも活かせることがたくさん書かれてました!

特に私は「なんでも自分でやってしまう人」だったので、スタッフを信頼して任せていくことの重要性を改めて感じました。それが部下や会社の成長を妨げていたんだなーと気付きました。

この本を読んで本当の意味で今までの新屋先生の考えや思いが少し理解できような気がします。情報をもらえ、自分で判断する権限をもらえ、やりがいを持って働けている今の環境に対して、より感謝の気持ちが出ました!!

ありがとうございましたーー🤝

はい。サクラ能力めちゃくちゃ高いですねうちの部下。

日頃の教育の成果です。笑

 

チームづくりに悩んでいる人や、働きがいを見出せずにいる人には、もうホントにこれだけでいいんじゃね?と思うくらいおすすめの一冊です。

どんな立場の人にでも大切な考え方がたくさん詰まってます。そしてすぐ読める。1日で読める。ソフトカバーなのも何気にいい。

あ、回し者でもなんでもありません。(いやリンクから買ってくれたら数十円は入るけどさ)

さすがにそれだけのために8000字も書けない。笑

この本で僕が最も印象に残っている言葉がこちら。

「すべての「失敗」は能力を高める機会に」 

というものだ。

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その前後のエピソードも含めて、もうバックルームにきったねえ字で書いて貼るくらい印象的な言葉だった。

「失敗」の字が間違っていることや字が汚いことを直さないことこそが「ミスを指摘しない」という精神の象徴だ!という話。失敗は財産なのだ。

エンパワーメントとはパワーを与えることではなく、パワーを引き出すことだ。

東洋医学にも似たこの考え方だから、好きなのかもしれない。

また、一人一人持ち味や能力の違う鍼灸師だからこそ、この「それぞれの能力を最大限に活かす」という考え方がピッタリマッチするように思う。

 

数々の失敗を乗り越え、こもの鍼灸院になってからもうすぐ2年だけど離職率0%で売り上げ・利益増を今のところキープしているのはこの本のおかげが4割くらいありそうだ。

社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント

  • 作者: ケン・ブランチャード,ジョン・P・カルロス,アラン・ランドルフ,星野佳路(監訳),御立英史
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2017/02/24
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