先日書いた記事。
鍼灸師が一人でやってのある種の到達点がこの人かなと思っている。
んで。組織としては銀座ハリッチさんやカリスタさんやコリトレールさんが業界のロールモデルかなと。
一人治療院で、まあ一般的な単価の範疇でやったとして一人1万円とする。
最大限効率化して日に30人診たとする。シャカリキ働いて25日やるとして。
月商750万。年商にして9000万。
その路線でさらに差別化して単価上げてパンパンにできたら3倍もまあ理論上可能だとは思う。
月商2250万。年商にして2億7千万。
または労働を3分の1にしてもいい。
どちらにしても物凄い数字ではある。「鍼灸師」としては理想的でカッコいい。
でもあくまで上のは天才の到達点の話。普通それなりの能力がある人がひとりで年商2000万もいけば相当優良院だと思う。それもプライベート削ってヒーヒー言いながら。
そうやって見ると、一馬力でできることってやっぱ限界があるんじゃないかなと。
例えばそれこそ仕組みを根底から変えるようなイノベーションを起こすとかに関しては。
副業とは言わないまでも、鍼灸師にもこういう考えはもっとあってもいいんじゃないかな。技術だけで売り上げを立てるのにはいろいろな面で限界があるし奥行きが少ないように思う。
年商ベースでの例しか出してないのであれだけど、売上はあくまで指標。どれだけの患者さんに支持され喜ばれたかの。
よくそういう話してると商業的だのなんだのって言う声もあるけど、仮にそうだとしてもそれでずーっと成り立っていけるほど甘くないからな。
結局患者の為を思えないところは淘汰されていく。
商業的にうつっているとしても、支持されるそれ相応の理由があるわけで。
消費者は決してバカじゃない。
その文脈での働き方改革。
受療率アップの概念について、「一番の本質はその治療院の施術をする人間が病気を治す能力を持っていて、その実績をつくり上げることだと思います」(中村篤行氏)。
— 医道の日本社 編集部 (@idononippon) 2017年12月20日
千里の道も 一人から!#鍼灸受療率アップ大作戦!
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もちろん技術ありき。ありきだけど、それに終始していては波は立たない。
技術を極める職人である姿勢はとても尊く素晴らしい。
でも、閉鎖的な業界であるからこそ考えなくてはいけない。
だれが営業をする?
だれが政治をする?
だれが広報をする?
戦略立案や運営はどうする?
その現状を見て飛び込んできた異業種からの「治療院コンサル」の格好の狩場になっている治療院業界。
大義も信念もないその人たちが果たして業界にイノベーションをもたらすだろうか?
自前でやるなら鍼灸師自身の意識改革が必要だと思うし、委託するにしてもこちら側の姿勢は重要。
職人ばかりでなく、売る人や普及・流通する人、宣伝する人やプロデュースする人、企画する人やサポート・フォローする人といったように多様な存在が育ってこないと業界の成長成熟の足かせになるんじゃないかなー。
戦なら参謀や軍師の重要性ってすごいでしょ。みんなが武将では成立しない。
問題は「そのポジションで食っていけるor利益を生み出すポストがない」ということ。
みんながみんな「職人を目指さなきゃ悪」じゃなくて、ライトなものからニッチなところまで、鍼灸師の働き方がもっと多様化してきたらいいな。
んで若くして稼げる土壌づくり。夢の無い市場に活きの良い才能あふれる人材はやってこない。
いろんな色が共存しながら、大局として同じ方に向かっていけたら。