やっと時間つくって読んだ。大切な心構えがたくさん書いてあるいい本だった。
折に触れて読み返してみたい、そんな本。どんな状況に置かれたどんな立場の人にもきっと響く部分があるんじゃないかな。
だいたいの本に書いてあるんだけど、全部これに尽きるんじゃないかなということが自分の中である。
吾唯足知
必要なものは、もうすべて持っている。
それを理解する為には、自分と自分の周りのことをよく知らないといけない。
「自分が何者なのか」を知り、どんなことに幸せを感じるのか。
それに身を委ねて生きることができるのかどうか。
どんな状況に置かれていたとしても、究極的に求めるのは幸せで。
そして幸せっていうものは、既にある物でだいたい間に合っている。
いくらお金があろうが、権威があろうが、家族や恋人や気の合う仲間との時間を楽しむことに感じる幸せに違いはない。
ならばこそ、それを知っていてしっかり幸せを感じられるかどうかが人生の幸福度を決めるわけで。
知った上で大切にしながら「さらによりよい環境を!」と目指すべきなんだと思う。
僕には家族がいて、信頼できる仲間がいて、やりがいのある仕事がある。
果たすべき役割がある。
こんなに幸せなことはないよね。
だからこそ僕がやりたいことは、そんな手の届く周りの人たちが思い描く理想をひとつずつ丁寧に叶えていくことだと思っていて。もちろん自分のも。
家族では「年に2回くらいは好きなとこに気兼ねなく旅行いきたいなあ」とかだし、スタッフで言えばそれぞれ「欲しい物がある」とか「行ってみたい所がある」とかだし、院で言えば「こんな組織になりたい」「こんなことがしたい」とか。
僕個人で言えば全国のいろんな人に会っていろんな感性に触れながら生きていきたいなあなんて思ってたり。
やっぱり人に会うのは楽しいし、人が喜ぶ姿を見るのは、たぶん僕の生きがいなんだと思う。
自分一人では決して味わうことの出来ない高揚感。
応援していた人が願いを叶える瞬間。
悩み苦しみながら一緒に何かを形にすること。
かつて出来なかったことが努力と試行錯誤の末できるようになった。
それはきっといくらお金があったとしても、さほど価値の変わらないものなんじゃないかなと思う。
そういうことが心底好きで、生きがいだと感じてるので、僕は大丈夫だと思う。
そうやって少しずつ手の届く範囲が広がっていけば、喜びや高揚感もどんどん増えていくんじゃないかな。
スペシャリストにはとてもなれそうもないけれど、ジェネラリストにはなれそうな気がするんだよな。
目下、世に知らしめたいことは「こもの鍼灸院にはこんなに素敵な鍼灸師たちがいるのか!」ということ。見てろよ。手前味噌をきっちり流通に乗せて全国に届けてやる。
名もなき味噌がブランド味噌になるその日を夢見て。
(別にこの本には味噌のことは書いてません)